2023年05月16日

松戸市立博物館

松戸市立博物館を訪問した。

八柱駅方面から「森のホール21」へ向かう道を10分程歩いて、「森のささやき」のブロンズ像を左に曲がり直進すると松戸市立博物館が見えてくる。このブロンズ像が非常に可愛らしく、傍を通る新京成線の電車からも見えるそうだ。

館内のお客はゼロではないが、多くもない。私と同時間帯に歩いている人は8人程度。曜日の関係もあるだろうか。

受付で館内は写真撮影出来るのかを確認する。本日の展示ではストロボ(フラッシュ)を焚かなければ撮影しても構わないとの事。スマホでチョロっと撮るだけなんですけどね。

2Fの総合展示に向かう。原始林をイメージしたような飾り付けで「人類の登場」から始まる。展示は進み、「狩りと採集のムラ」「稲作社会の誕生」「下総国のはじまり」と続く。

江戸時代の「鹿狩り」は松戸近辺で行われていたとの内容で興味深かった。その時代の地図に先日訪問した「萬満寺」が書き込まれているのも、松戸の過去を見られたような気持ちになる。

そこからは松戸の歴史が小さい写真で壁に貼られて、少しの説明があるのみ。明治・大正・昭和の歴史に重点を置いて、小中学生に説明されているコーナーがもっと大きい方が、松戸への愛着が生まれやすいのではないだろうか。

そして「都市へのあゆみ」で、TVにもよく取り上げられる常盤平団地の一室を再現した展示がある。

ブラウン管のTVが設置された居間。ベビーベッドが置かれた寝室。ガスコンロがホースで接続された台所。木製の湯船の浴室。

1960年代で湯船が木製だったのか、タイル貼りではなかったのに驚いた。

展示室が変わって「主題展示」に向かう。

「虚無僧寺一月寺」の展示を読んでいて、北海道小樽市の片田舎・昭和の時代に虚無僧を数回見た覚えがある。玄関先で尺八を吹いて托鉢していた。あの人達もこの松戸市小金から来ていた一派なのだろうか。松戸に住んでいるのも何かの縁かな。

二十世紀梨も松戸の誕生として一部屋与えられている。新京成線の沿線や、松戸市内に梨農家が散在し、梨狩り農園もある。しかし訪問したことはない。来たる二十世紀に向けての命名だったそうだが、それも超えて二十一世紀になった。原木の一部らしいが大切に保存されている。

「縄文の森」には行かなかった。復元された竪穴式住居が展示されているらしい。

松戸市立博物館を見学し終えて、松戸市の大まかな歴史を捉えられたのだろうか。どちらの市立博物館でも「人類の登場」から展示していたら、展示施設がもったいないと思ってしまう。テーマ別に「文学博物館」とか「なんとか美術館」とかだと捉えやすいのかもしれない。

地域や市などに特化していたら、そこが歴史的に登場し始めてからの歴史でも良いような気がする。博物館の館長とか学芸員の知識・思想・嗜好などが大きく影響して、もっと大きな視点・広い歴史観から「人類の登場」からの展示が相応しいと考えると壮大な長歴史の展示になるのでは。でも展示室の面積は限られている。


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投稿者 owner : 2023年05月16日