2023年10月23日

DELL Inspiron 22 3264 のメモリー増設・SSD化

お客様からPCの動きが遅く、使用に耐えない。タスクマネージャを見るとHDDの使用率が長い間100%が継続するとの事でお伺い。

調べると、HDDだけではなくメモリーの使用率も高い状態を維持している。搭載されているメモリーは4GBで、Windows10の発売当初にはよくあるタイプの機種である。

メモリーの搭載量が少ないので、ページングが発生する。そこでHDDの動きが遅いのでなおさら全体の動きが遅くなる。Windows Updateも最新まで実施されていない。

調べるとメモリーは1枚で4GB。スロットはもう一つ空いている。お客様へは4GBのメモリーを1枚追加して合計8GBにする。HDDはSeageteの1TBを搭載しているが、SSDの1TBに換装する事を提案。お客様も了承し、PCには入院してもらう。

PCは一体型デスクトップで、ケースはメモリーやHDDの部分が開く構造ではなく、裏蓋全面を外さなければならない。DELLは「とことん効率化」を目指していると思っていたが、爪でパチンとはめるタイプ。

DELLのサービスマニュアルをダウンロードしてみると手だけで開けられるように記述されている。

「スロットを押す」とあるが、スロットに当たる部分を押しても押した感じがない。「背面カバーを持ち上げ」るとあるが、ビクともしない。やはり爪で引っ掛けてある。

爪やカバーを傷つけないようにスクレイパーが必要である。それも数本。筐体が大きいので一度開けたカバーが閉じないように、開けた部分を抑えておく必要がある。

まずは調達したメモリー4GBを追加する。メモリーを増設することにより、これ以後の作業の動きが少しは早くなる可能性がある。メモリー合計8GBを認識して起動。

数時間かけてWindows Updateを実行させ「最新の状態」になるまで繰り返させる。HDDのクローン作成を始めてからWindows Updateが始まるとややこしい事になりそうなのでHDDのアクセスが落ち着くまで待つ。

ブラウザーのCacheは小さいファイルを沢山含むので、ブラウザーの設定で「終了時にキャッシュを削除」にして、削除させた。

調達したSSDは「Crucial MX500」の1TB。HDDの使用量は1TBの内300GB程度。USBは3.0をサポートしているので、USB3.2 GEN1までサポートしている「USB-SATA変換ケーブル」を調達しておいたので、それでSSDを外部接続。

CrucialのSSDを購入すると「Acronis True Image」を利用できるので、ダウンロード・インストール。

「Acronis True Image」でのクローン作成時は、購入したSSDをフォーマットやパーティションの設定をプログラムの中で実施してくれる。

クローン作成指示からしばらくして、「推定残り時間」が表示されたら約6時間30分。長いなと思っていたが、コピーを進めるに従って、「推定残り時間」の減りが早くなってきた。残り時間とプログレスバーの進み方が合わないなと思っていたら、プログレスバーが最後まで行く前に突如「完了」ダイアログ。

クローン作成時間は約2時間30分。約300GB。

HDDを外し、SSDを取り付け。HDDとSSDの厚さは同一だったのでスペーサーは必要なかった。

何の設定をする必要もなく、SSDから起動され以前と同じデスクトップが表示された。

ブラウザーやExcelなどを起動して異常がないことを確認。

タスクマネージャを起動して、メモリーが4GBを超えて使用されているのを確認。SSDの使用率は底辺で、ほんの少しの上下。期待通りの動きになった。

データはお客様のプライベート、プライバシーもあるのである程度ファイル名が見えることを確認。

メモリー増設から裏蓋を開けたまま作業していたが、ここで裏蓋を「パチン、パチン」と閉じる。

お客様に作業完了を報告し、PCは翌日退院。お客様からは「サクサク動くようになった」との評価を頂いた。

まだHDDからSSDに換装されていないPC、メモリーが必要量よりも少なく搭載されているPCについては、今回のような換装・増設を行うことで、今より快適なPC環境を得ることが出来るようになりますのでお勧めです。


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投稿者 owner : 2023年10月23日